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2020.06.17

保護中: 大磯農園のお米について

くらし
大磯農園ではみんなでお米を作って、そのお米だけで日本酒を作っています。

 
大磯農園のお米の特徴は以下の2点

 
・山田錦という酒米を作っている

・無農薬、無化学肥料、天日干し、一部手植え、一部手刈りである

 

大磯農園のお米づくりの目標は

 
・反収5俵くらい

・しまった米をつくる

 

山田錦の話



お米にはいわゆるコシヒカリやあきたこまちみたいな食用米とお酒作りに適した酒造好適米というがあります。



食用米は味はもちろん病気や災害に強く収量もとれるように改良されてきたお米です。ここ大磯周辺で作られているのはキヌヒカリやさとじまんという品種です。最近注目されたはるみというお米はキヌヒカリとコシヒカリを交配して作られた新しい品種です。金賞をとったということでこの辺りの多くの農家さんがはるみに切り替えたりしましたが、収量が少ないということでキヌヒカリに戻しているという話もよく聞きます。

 
酒造好適米というのは文字通りお酒作りに適したお米なのですが、端的に言って米の原種に近いものなのだそうです。稲自体の背丈が高く粒が大きい、食べてもボソボソして食味は食用米に勝てません。お米は炭水化物というイメージですが、炭水化物だけでなく、脂質やタンパク質などがうまく構成されて食味になっています。このバランスがいいのが食用米なのでしょうね。

 
酒造好適米は逆にタンパク質や脂質が少なく炭水化物部分が大きいのが特徴です。日本酒は炭水化物→糖→アルコールと変化させて作っているので、炭水化物部分が重要になります。雑味になりやすいタンパク質や脂質を精米により落とすことによって雑味の少ないすっきりとしたお酒にすることができるわけです。これには精米する、磨くといいますが、磨けるだけ粒が大きいのがお酒造りに向いているお米ともいえます。

 
また酒造好適米は心白(しんぱく)と呼ばれる白化したシンの発現率が高いと言われています。心白はデンプンを多く含み脂質、タンパク質の含有量が少なくお酒作りに向いているのです。種麹が米内部まで根をはやし強い糖化力のある米麹ができるのだそうです。

 
神奈川県の酒造好適米は若水というお米なのですが、大磯農園では山田錦というもっとも人気の高い酒米を作っています。周辺で山田錦を作っているのは僕らだけかなと思います。

 

無農薬、無化学肥料、天日干しの話



酒造好適米は米の原種に近いと上記しましたが、食用米のように改良されていないわけです。それは病気に弱かったり、肥料をあげるとものすごく背が高くなったりする特徴を持っています。
そこで大磯農園では風通しを良くすることで病気を避けるために間隔を開けて植えるようにしています。
また背が高くなると台風時期に倒伏するというリスクが高まるため、出来る限り肥料っけのない田んぼ作りを進めています。
もちろんその分収量は下がることになります。

 
なお一般的に無農薬、無肥料でお米を作ると一反(1000平米)で5〜6俵(1俵=60kg)と言われています。

 

反収は5俵くらいを目標に



田んぼの大きさを表すのに反(たん)という単位があります。

1反は1000平米、約10アールです。

わからないね。300坪のほうが想像しやすいでしょうか。

反収とは1反あたりに取れるお米の収穫量の話です。

 
農園田んぼは約2反なので、無農薬、無肥料の反収を最大の6俵で計算すると・・・

12俵=720kgくらいとれることになります。

 
ですが、大磯農園は谷戸にあり日照条件が悪く、また山の絞り水(水が冷たいと栽培に不向き)で栽培しているためとれても反収4.5俵がマックスかなと考えています。

 
ということは

9俵=540kgの収量が目標になります。

 
なお、これはモミの状態のことで、モミをとって玄米にする(脱穀)と約6割になりますから、玄米では324kgになります。

ちなみにお酒づくりをしてくれている熊澤酒造さんにもミニマム玄米で300キロと言われてまして、ほぼ反収の目標が酒造のが必要とするお米のミニマムになっているという状況にありますw

 
猪や鹿、鳥による食害、雑草などによる収量低下は絶対に避けなければならないわけですw

 

しまった米をつくる



山田錦を無農薬で大規模栽培していることで酒造業界に有名な米農家さんがいます。

松下明弘さんです。

彼の作った山田錦は地元の青島酒造さんだけに納品しており、松下米ラベルはブランドになっています。

農閑期である冬には青島酒造さんの酒造りのお手伝いをしていることから、酒造と農家の日本でもっともいい関係と言われています。

 
農園の米作りを色々模索していたある日、私ハラがTwitterで松下さんのお話聞きたいんけど誰か知り合いいない?と呟いたところ、なんと2週間ほどして本人から連絡をいただき、お会いして彼が育てる山田錦を分けていただくことができました。

 
田んぼ作りについてもご指導いただきましたが、お米について彼が言っていた言葉は「しまった米をつくれ」でした。

しっかりと心白がありながらも精米でボロボロと崩れず、醸造過程でも最後まで粘り強く溶けていく米が望ましいのだとおっしゃってました。

 
んーわからん!

 
でも酒造りを手伝っている松下さんならではだなと思い、以来しまったお米づくりを目指しています。完熟よりは少し青刈り(早く刈ること)を意識するようにはしています。
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